相続登記について知っておくべき基礎知識:第1回
福井県にお住まいの皆様、こんにちは。地元福井県で司法書士として活動しております。
今回は、私たちの生活に密接に関わる重要なテーマ「相続登記」について、5回にわたり詳しくお話していきたいと思います。
第1回目の今日は、相続登記の基礎知識について掘り下げていきます。
相続登記とは?
相続登記とは、不動産の所有者が亡くなった際に、故人の不動産を相続人に名義変更する手続きのことを指します。
多くの方が人生で一度は直面することですが、実際に手続きをする際には、その複雑さ(面倒さ)に驚かされることでしょう。
これまでは登記申請は義務ではありませんでしたが、令和6年4月1日から申請が義務化されることとなりました。
なぜ相続登記が必要なのか?
相続登記を行わないと、不動産の正式な所有者が誰であるかが登記簿上不明確になります。
これが原因で、将来的に不動産の売却や住宅ローン(抵当権設定)などの手続きを行う際に大きな障害となることがあります。
特に震災後に復興を進めるために公共事業や土地の収用を進める際の大きな妨げになってしまうと指摘されています。
また、相続人間でのトラブルの原因ともなり得ます。
そうしたトラブルを避けるためにも、相続が発生した際には速やかに相続登記の手続きを進めることが推奨されます。
驚くべきことに、九州の面積以上の土地が相続登記が未了であるとの報告も存在します。
相続登記の流れ
相続登記の手続きは、大まかに以下のステップで進みます。
- 相続人の確定:故人の戸籍謄本等を取得し、法定相続人を確定します。
- 必要書類の収集:相続登記に必要な書類(戸籍謄本、不動産登記簿、相続人全員の印鑑証明書、住民票など)を収集します。
- 登記申請:収集した書類を基に、法務局へ相続登記の申請を行います。
まとめ
相続登記は、故人の意志を尊重し、不動産を確実に次世代につなぐために不可欠な手続きです。
しかし、その手続きは煩雑であり、初めての方には難しい部分も多いでしょう。
次回は、相続登記に必要な書類について、より詳しく解説していきます。
皆様が相続登記について理解を深め、よりスムーズに手続きを進められるようサポートしていきたいと思います。
次回もぜひご覧ください。
司法書士 渡邉健介