【2024年版】相続手続きの全体スケジュール完全ガイド|期限と流れを専門家が解説

2026.06.08
【2024年版】相続手続きの全体スケジュール完全ガイド|期限と流れを専門家が解説

相続手続きの全体像を把握しておくことの重要性

親御さんが北陸にお住まいで、ご自身は東京や大阪でお仕事をされている方にとって、相続は「いつかは考えなければならないもの」として心のどこかにありながらも、具体的にどのような手続きが必要で、どのくらいの時間がかかるのか分からないという不安をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

相続手続きは、期限が決められているものが多く、また手続きによって順序があります。事前に全体のスケジュールを把握しておくことで、慌てずに適切な対応ができるだけでなく、相続税の節約や手続きの簡素化につながることもあります。

今回は、相続発生から手続き完了まで、時系列に沿って詳しく解説いたします。

相続発生から7日以内に行うべき手続き

死亡届の提出

最も緊急性の高い手続きが死亡届の提出です。死亡を知った日から7日以内(国外で死亡した場合は3か月以内)に、死亡地・本籍地・住所地のいずれかの市区町村役場に提出する必要があります。

福井市にお住まいの親御さんが亡くなられた場合、福井市役所での手続きが可能ですが、東京や大阪にお住まいのお子様が本籍地や住所地で手続きを行うことも可能です。

火葬許可証の申請

死亡届と同時に火葬許可申請書を提出し、火葬許可証を受け取ります。この許可証がなければ火葬を行うことができません。

相続発生から14日以内の手続き

年金の受給停止手続き

年金事務所または市区町村役場で年金受給停止の手続きを行います。国民年金は14日以内、厚生年金は10日以内と期限が異なるため注意が必要です。

健康保険・介護保険の手続き

健康保険証の返却や介護保険の資格喪失届を提出します。また、場合によっては葬祭費や埋葬料の支給申請も可能です。

相続発生から3か月以内の重要な手続き

相続人の確定

まず、誰が相続人になるのかを確定させる必要があります。これには被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等を取得し、相続人を漏れなく把握することが重要です。

ケーススタディ:福井市にお住まいだった田中さん(仮名)のケースでは、東京在住のご長男が相続人調査を行ったところ、若い頃の養子縁組により、想定していなかった相続人が存在することが判明しました。このような場合、司法書士法人GKのような専門家に依頼することで、確実かつ効率的に調査を進めることができます。

相続財産の調査

不動産、預貯金、株式、借金など、プラスの財産とマイナスの財産を全て調査します。特に不動産については、登記簿謄本や固定資産税評価証明書の取得が必要になります。

相続放棄・限定承認の検討

相続財産の調査結果を踏まえ、相続放棄や限定承認を選択する場合は、相続を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。この期限は延長可能ですが、原則として延長は認められにくいため、早めの判断が重要です。

相続発生から4か月以内:準確定申告

被相続人が個人事業主であったり、年金以外の所得があった場合、相続人は準確定申告を行う必要があります。これは被相続人の死亡した年の1月1日から死亡日までの所得について行う確定申告です。

申告期限は相続を知った日の翌日から4か月以内となっており、通常の確定申告の期限(翌年3月15日)とは異なるため注意が必要です。

相続発生から10か月以内:相続税申告と納付

遺産分割協議の実施

相続人が複数いる場合、誰がどの財産を相続するかを決める遺産分割協議を行います。協議がまとまったら遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・押印します。

実例:石川県出身で大阪在住の佐藤さん(仮名)のケースでは、実家の不動産をどう分けるかで兄弟間の意見が分かれ、協議に時間を要しました。このような場合、中立的な立場の専門家が間に入ることで、スムーズな解決が図れることが多くあります。

相続税の計算と申告

遺産総額が基礎控除額(3000万円+600万円×相続人数)を超える場合、相続税の申告が必要です。相続税の計算は複雑で、各種特例の適用可否によって税額が大きく変わるため、税理士などの専門家への相談をおすすめします。

その他の重要な手続き

不動産の名義変更(相続登記)

2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った時から3年以内に登記申請を行わなければなりません。正当な理由なく申請を怠った場合、10万円以下の過料が科せられる可能性があります。

特に北陸地方には古くからの不動産を所有されているご家庭が多く、登記関係書類の整備や境界確定などで時間を要するケースが少なくありません。早めに着手することをおすすめします。

金融機関での手続き

銀行や証券会社での口座名義変更や解約手続きも必要です。金融機関ごとに必要書類や手続き方法が異なるため、それぞれに確認を取りながら進める必要があります。

遠方相続における注意点とポイント

親御さんが北陸にお住まいで、相続人が首都圏や関西圏にいる場合の特有の課題があります。

書類取得の効率化

戸籍謄本や住民票などの公的書類は郵送で取得することも可能です。また、司法書士などの専門家に依頼することで、職権で取得できる書類もあります。

現地での手続きの最小化

事前に必要書類を整備し、現地での手続きを最小限に抑えることで、交通費や宿泊費などのコストを削減できます。

専門家の活用

相続手続きは専門性が高く、また期限が設けられているものが多いため、地元の専門家に依頼することで、確実かつ効率的に進めることができます。司法書士法人GKでは、遠方にお住まいの相続人の方とも、オンラインや電話での相談を通じて、スムーズな相続手続きをサポートしています。

まとめ

相続手続きは、死亡届の提出から始まり、相続登記完了まで、長期にわたって様々な手続きを進める必要があります。特に期限が設けられている手続きについては、スケジュール管理が重要になります。

遠方相続の場合、通常以上に計画的な進行が求められますが、適切な専門家のサポートを受けることで、負担を軽減しながら確実に手続きを完了させることができます。

相続は人生で何度も経験するものではないため、分からないことが多いのは当然です。少しでも不安がある場合は、早めに専門家にご相談いただくことをおすすめします。


この記事に関するご相談は、司法書士法人GKへ。
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寄稿者:司法書士 渡邉 健介